現金過不足ー現金が合わないときの仕訳

現金が合わないー違算

事業を行っていると現金の過不足は必ず発生します。毎日、起票して現金と照合すればほとんど原因が分かりますが、数日に一回しか起票とソフトへの入力をしなければ年間に相当数の現金過不足が発生します。ここでは、現金過不足が生じた場合の仕訳の方法、原因が分かった場合の仕訳の方法と期末処理について説明いたします。

違算を最小限にするために個人の財布と事業用の財布は必ず分けるようにしましょう。特に、せどりで仕入れに行く時はSUICA等の交通系ICカードを使わないと領収書の無い小額の出費が多いので金額が合わなくなることが多くなります。事業用の出費は領収書を事業の財布と一緒に保管するようにすると違算は少なくなります。

現金過不足が発生した場合の仕訳

現金が少ない場合

現金が少ない場合の原因は、釣り銭を間違った、消耗品を購入して出金したのを失念していた、出金伝票を起票していないためソフトに入力されていない、というのが多いです。釣り銭間違いは、一般的には一ヶ所の桁だけが1だけ合わない場合が多いです。

一日の締めをした段階で帳簿上は1,234,567円有るべきところが、1,224,567円だったり、1,233,567円のケースが多いです。また、消耗品等の購入等出金があって失念していた場合は、108円違ったり、980円合わなかったりしますので、当日該当する出費が無かったか考えればほとんど原因が分かります。

勘定科目 支払先 摘要 金額
現金過不足  違算 10,000円

現金が多い場合

現金が多い場合の原因は、入金伝票の記載漏れがほとんどで、釣り銭間違いはまずありません。ただ、ネットだけで売上ている場合は現金が多い違算はほとんどないと思われます。

勘定科目 支払先 摘要 金額
現金過不足  違算 25,000円

原因が分かった場合の処理

後日、財布の中から領収証が見つかり支払い内容が分かった等で原因が分かった場合は次の通り仕訳します。下記の例は、SDカードを購入したのを失念していたものの、後日領収書が見つかった場合の仕訳です。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
3,240円 消耗品費  SDカード購入 現金過不足 3,240円
  ○○カメラ
3,240円 合計 3,240円

期末処理

決算までに胃酸の原因が分からなかった場合は、現金過不足として仕訳を残すことは出来ませんので雑収入か雑損失のいずれかの振り替え処理を行います。プラスの違算とマイナスの違算の両方がある場合はそれぞれ振替処理をするのではなく、差引で多い方で仕訳します。合計がプラスなら雑収入、マイナスなら雑損失です。

現金が多かった場合

期末に現金が多かった場合は、次の通り雑収入として計上します。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
10,000円 現金過不足  現金過不足決算処理 雑収入 10,000円
 10,000円 合計  10,000円

現金が少なかった場合

期末に現金が少なかった場合は、次の通り雑損失として計上します。

金額 借方科目 摘要 貸方科目 金額
10,000円 雑損失  現金過不足決算処理 現金過不足 10,000円
 10,000円 合計  10,000円